（巻頭、巻末要素）

INTER-Mediator Training Course

林伸夫/Nobuo Hayashi 監修
新居雅行/Masayuki Nii 著

→0-1まえがき

　本コースは、Webアプリケーションフレームワーク「INTER-Mediator」を利用したWebアプリケーション開発を学習するための有償コースです。学習用テキストの本書を中心として、学習用のWebアプリケーション実行環境、各種データベースへの接続アダプターなどを含みます。

　INTER-Mediatorは、データベースを利用したWebアプリケーション開発を行うためのフレームワークであり、情報処理を伴うアプリケーションを作成するための汎用的な仕組みを持っています。汎用性のあるフレームワークですが、業務利用のアプリケーション開発が中心的な用途と想定しています。業務システムに求められる大きな役割は、情報の蓄積と共有であり、加えて加工するというニーズがあります。データベースへの蓄積をベースに、入力や参照、あるいは加工するためのWebアプリケーションを、HTMLによるページのテンプレートと、PHPの配列に記述した設定を作成することで実現できるのがINTER-Mediatorの大きな特徴です。

　本コースは、INTER-Mediatorを使ったデータベース連動のWebページ開発の方法を、演習を通して簡単なものから複雑なものまで習得することを目的としています。前提知識は、HTMLとCSSに関する基本的な知識、およびJavaScriptとPHPについての基本的な知識です。これらの前提知識について、詳細を知る必要はありませんが、基本的な概念は知っておく必要があります。特に、最初の部分から、HTMLでのページ作成の知識が前提で進めています。一方、JavaScriptやPHPについては、より高度な話題として扱っています。前提知識についてあまり自信がないような場合でも、まずは演習を進めてみて、その中で出てきた疑問を解決しながら、知識を補うこともできるでしょう。

　本コースには、解説だけでなく、演習も含まれています。演習は、ご自分のMacやPCで実際に作業を行ってください。まず、1-2で、受講環境をそろえていただきます。INTER-Mediatorが稼働し、データベース等も用意されたサーバーの仮想マシン（VM）を配布しています。これを利用すれば、インストール作業は最小限で、INTER-Mediatorの開発をスタートさせることができます。Chapter 2以降の演習は、このVM上のファイルを編集することで、実際にデータベースアクセスを伴うWebアプリケーションを作成します。

　本コースを通じて、INTER-Mediatorを使ったシステム開発に関する知識を獲得し、さまざまなWebシステムの開発を効率良くこなせるようになることを願っています。この場を借りて、内容のチェックをしていただいた松尾篤さんにお礼を申し上げます。

　2015年5月　新居雅行（nii@msyk.net）

Courseware Signature:
* INTER-Mediator [Ver.5] Training Course
* Book Build: @@4@@
* Designed by Masayuki Nii

→本書の読み方

本書は、さまざまなテーマに対しての解説に加え、そのテーマを実体験していただく演習があります。演習は、手順にしたがって、各自で行っていただきます。
本書が対象とするINTER-Mediatorのバージョンは、まえがきの後にあるCourseware Signatureに記載してあります。
本書はプログラミングについての初歩の初歩は説明していません。CSSを含むHTML、JavaScript、PHPについて、基本的なことを知っておいていただくのが理想です。しかしながら、まずは演習をやってみて、知らなかった点を随時学習するということでも進めることは可能です。
内容の質問や、演習でうまくいかなかった点などは、筆者までメールでお問い合わせください。問い合わせ先は、まえがきの最後に記載があります。
2012年にプレゼンテーションビデオとテキストの形式で執筆したものを、2015〜2016年に大きく変更して、電子書籍という形態にしました。早く学習を始めたいというニーズもあり、執筆途中からの公開を始め、2016年7月までに全部の章を執筆しました。ご意見等も、お気軽にお寄せください。

→内容についての注記

INTER-Mediator Ver.5.6-devの段階で、より良いデザインのスタイルシートをデフォルトで適用されるようにしました。そのため、スタイルの仕組みが機能しているINTER-Mediator上では、画面の見え方が従来とかなり違ってきます。本書の多くの画面ショットはスタイルの仕組みができ上がる前に作成しているため、読者の皆さんが手元で実行している実際の画面とは異っています。しかしながら機能を理解するために支障はないと思われるため、当面はこのままとします。お手数ですが、画面の要素は基本的には同じものなので、対照した上で書籍の画面ショットをご利用ください。

→監修者紹介

　林伸夫（はやしのぶお）。1949年10月14日、山口県生まれ。1972年大阪大学基礎工学部制御工学科（現情報科学科）卒。富士通、スイングジャーナル社を経て、1982年日経マグロウヒル社（現日経BP社）入社。91年3月日経パソコン編集長、91年10月日経BPシステムラボ室長兼務、92年10月より日経MAC編集長。2006年4月、フリーに転身後、迷えるインターネットユーザー、Macユーザーに役立つ情報を提供中。

→著者紹介

　新居雅行（にいまさゆき）。フリーランスとして、システム開発、コンサルティング、トレーニングを主業務とする。iOS、macOS、サーバー、データベース、FileMaker、Webアプリケーションが主なフィールド。Webアプリケーションフレームワークの「INTER-Mediator」の開発者。代表的な著作は1990年代の「Macintoshアプリケーションプログラミング」（ディ・アート刊）、近著に「FileMaker as a Relational Database」（自費出版）などがある。App Storeの公開初日より「郵便番号検索」をフリーで配布中。京都工芸繊維大学大学院修了、国立情報学研究所のトップエスイー修了、電気通信大学大学院修了、博士（工学）。アップル認定トレーナー、アップル認定システムアドミニストレータ、マイクロソフト認定テクノロジースペシャリスト。

→免責事項について

本書に記載されている内容は、執筆時の情報に基づいています。執筆後に更新された情報やソフトウェアのバージョンアップなどには対応しない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
本書の利用によって生じたいかなる損害に対しても、著者ならびに発行者はその責を負いません。読者の方の責任とリスクの範囲内でご利用くださいますようお願いいたします。

　本書は以下の方が購入しました。

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